タンカーが産油国に行くときの中身は

産油国からの帰りには原油を満載しているタンカーも、行くときにはタンクの中はカラッポです。

 

でも、タンカーは普通の船とは違い、できるだけたくさんの原油を積めるようにできていますから、原油が入っていない状態では、巨大なカラのタンクが浮かんでいるようなもので、とても安定がとれません。

 

そこで、船全体がちょうどよい重量になるように、タンクに海水を積んで行くのです。産油国についた時点で、海水仁原油とを入れ替えます。

 

 

ちなみに、世界最大といわれる日精丸(四八万四〇〇〇トン)に積める原油は一八リッ

トルの石油缶で約一白二〇万缶になるといわれます。

 

これだけの缶を全部積み土げると、富士山の高さの三〇〇〇倍になるといいますからたいへんな量です。

 

日精丸の大きさは全長三七八・八五メートル、甲板の広さはニス子・‐‐ト七言直分にまたるそうです。

 

 

カニ缶の身はなぜ紙でくるんであるのか?

カニやエビは、ほかの缶語類と違って、必ず、中の身が半透明な自い紙でくるまれています。

 

それは、力二缶が高価なものだから、ほかの缶詰よりもていねいに扱ったためではもちろんなく、また、身がくずれやすいので、それを防ぐためにというわけでもありません。

 

もちろん腐るのを防ぐためでもありません。缶詰は、もともと腐らないために工夫されたものです。わざわざ紙を入れる必要はありません。

 

あの紙、実は「酸性パーチ」と呼ばれるもので、力二の中からガラスが発生するのを防いでいるのです。

ガラスといったので驚かれたかもしれません。ガラス状のもの、といい直すべきでしょう。

 

カニやエビを缶の中に長く入れておくと”ストラバイト現象”というものが起こります。

これは、力二やエビに含まれている成分と、缶の鉄や錫とが化学変化を起こして、ガラス片のようなものをつくり出すものです。

 

また、これによって変色をきたしたり、味を悪くしたりすることもあります。

 

そういった化学変化を防ぐのが、酸性パーチなのです。

 

ところで、この酸性パーチを入れると、なぜ化学変化を防げるのかということについては、はっきりと解明されているわけではありません。それに、この紙を入れたからといって、完全にガラス状のものが発生するのを防げるわけではありません。

 

現在でも、カニ缶に対する苦情の多くが、「ガラスが入っていた」というものだそうです。

もちろん、この物質、毒性のものではないので、たとえ入っていても心配することはありません。