太陽の温度はどうやってはかる

太陽は地球からはるか1億5000万キロメートルのかなたにあります。これこそ天文学的な数字で、どれくらいの距離なのか、見当もつきません。

 

たとえば、この距離を特急で走ると、二〇〇年もかかり、一秒間に地球を七まわり半もする速い光でさえも、太陽にとどくまでには、八分一九秒もかかります。

 

ところで、この太陽から私たちは巨大な熱子不ルギーを授かっています。

 

太陽直ドー牛方センチメートルあたりT分間に約二カロリーの熱量を受けています。 とい7こここ「快活ノヤにに、洗面器一杯の水を目なたにおいておくと、約三時問ほどで、ちょうどお風呂に入るときの温度の四〇度Cぐらいまで温められることになります。

 

海岸の砂は真夏は八〇度Cまで上がり、とてもはだしで散歩などできるものではありませ

こうした熱量は、実際は大陽が出している熱のわずか二〇億分の二I、そのほとんどは宇宙に放出してしまっているのです。

 

これはどの熱量を持った太陽の温度はどのくらいかというと、中心部で一五〇〇万度c、表面で約六〇〇〇度c、黒点が約四〇〇〇度cといわれています。

 

もちろん、こうした温度を直接はかることは不可能です。

 

では、どうやって測定したかというと、物質のスペクトルによって逆算したのです。

 

目先をプリズムに当てると、七色に分かれ、色のついた光の帯ができます。これがスペクトルこ呼は~そ七にてナト打質ごスペクトルはちょうど人間の指紋と同じように、その物質独自のものです。

 

そこで、このスペクトルを調べると、元素の種類や、量、温度がわかるわけです。

 

こうしたことをもとにして、中の温度がどれだけになっているはずだ、ということが計算されて出てきたわけです。

 

しかし、太陽のいちばん熱い中心部から遠く離れた外のほうは、熱源から離れるのでだんだん温度が下がるのが片通ですが、コロナと呼ばれる太陽の外側の大気の部分は、一〇〇万度Cの高温です。

 

これはなぜかというのは学説がいろいろあって、まだはっ『うりしません。というのは、このコロナの部分は皆既日食のときしかその姿を現さないから、十分調べようがないのです。

 

こうしたことから、皆既日食だというと、専門家が群れをなして観測に出かけ、大さわぎするわけです。

このように、太陽の仕組みは、なかなか根雑で、しかも調沓も十分ではないため、この温度にしても、かなり大ざっぱな計算しかできていない、というのがほんとうのところです。